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大規模修繕と同時に行うべきバリューアップ工事のおすすめ5選

Posted on 2025年12月1日2025年12月12日

マンションやアパートのオーナー、管理組合の皆様にとって、十数年に一度訪れる大規模修繕は、建物の維持保全に欠かせない重要なイベントです。
しかし、これを単なる「修繕(元の状態に戻す)」だけで終えてしまうのは、非常にもったいないかもしれません。

大規模修繕は、建物の劣化した部分を修復するだけでなく、現代のニーズに合わせて機能やデザインを向上させる「バリューアップ」を行う絶好の機会です。
この記事では、大規模修繕と同時に行うことで費用対効果を最大化できる、おすすめのバリューアップ工事を5つ厳選してご紹介します。
計画的な投資で物件の魅力を高め、資産価値の維持・向上を目指しましょう。

目次

  • 1 なぜ大規模修繕とバリューアップ工事を同時に行うべきなのか?
    • 1.1 メリット1:足場代などの共通仮設費用を大幅に削減できる
    • 1.2 メリット2:工期が短縮され、居住者への影響を最小限に
    • 1.3 メリット3:一体的なデザインで、美観が格段に向上する
  • 2 大規模修繕と同時に行いたい!おすすめバリューアップ工事5選
    • 2.1 1. エントランスの改修:マンションの「顔」を魅力的に
      • 2.1.1 具体的な工事内容
      • 2.1.2 期待できる効果
      • 2.1.3 費用の目安
    • 2.2 2. 共用廊下・階段の長尺シート化:安全性と美観を両立
      • 2.2.1 具体的な工事内容
      • 2.2.2 期待できる効果
      • 2.2.3 費用の目安
    • 2.3 3. 断熱性能の向上:快適性と省エネを実現
      • 2.3.1 具体的な工事内容
      • 2.3.2 期待できる効果
      • 2.3.3 費用の目安
    • 2.4 4. 防犯設備の強化:安心・安全という最大の価値を提供
      • 2.4.1 具体的な工事内容
      • 2.4.2 期待できる効果
      • 2.4.3 費用の目安
    • 2.5 5. 宅配ボックスの増設・新設:現代のライフスタイルに対応
      • 2.5.1 具体的な工事内容
      • 2.5.2 期待できる効果
      • 2.5.3 費用の目安
  • 3 【番外編】検討したいその他のバリューアップ工事
    • 3.1 インターネット環境の高速化
    • 3.2 バリアフリー化の推進
    • 3.3 駐輪場の整備・増設
  • 4 バリューアップ工事を成功させるための3つのポイント
    • 4.1 1. 居住者のニーズを的確に把握する
    • 4.2 2. 長期修繕計画との整合性を図る
    • 4.3 3. 補助金・助成金を積極的に活用する
  • 5 まとめ:計画的なバリューアップで、選ばれ続けるマンションへ

なぜ大規模修繕とバリューアップ工事を同時に行うべきなのか?

「なぜ、わざわざ同時にやる必要があるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
しかし、大規模修繕とバリューアップ工事を同時に実施することには、コスト面、工期面、そして美観面で大きなメリットが存在します。

メリット1:足場代などの共通仮設費用を大幅に削減できる

最大のメリットは、コスト削減効果です。
大規模修繕、特に外壁塗装や屋上防水工事では、建物全体を覆う「足場」の設置が不可欠です。
この足場仮設費用は、工事費全体の15%~20%を占めることもあり、決して安価ではありません。

外壁や窓サッシ、バルコニーなど、足場が必要となるバリューアップ工事を大規模修繕と同時に行えば、この足場を一度の設置で共用できます。
別々に工事を行う場合に比べて、足場代を丸ごと一回分節約できるため、トータルコストを大幅に圧縮することが可能です。

メリット2:工期が短縮され、居住者への影響を最小限に

工事期間中は、騒音や振動、作業員の出入り、バルコニーの使用制限など、居住者の生活にさまざまな影響が及びます。
大規模修繕とバリューアップ工事を別々に行うと、その分だけ居住者が我慢を強いられる期間が長引いてしまいます。

同時施工であれば、工事期間を一本化できるため、居住者のストレスや負担を軽減できます。
工事に関するお知らせや説明会も一度で済むため、管理組合の運営負担も軽くなるでしょう。

メリット3:一体的なデザインで、美観が格段に向上する

外壁の色に合わせてエントランスのデザインを一新したり、共用廊下の床材と玄関ドアの色調を合わせたりと、同時施工なら建物全体で統一感のあるデザインを実現できます。

部分的に工事を繰り返すと、どうしてもデザインにちぐはぐさが生まれてしまいがちです。
大規模修繕のタイミングでトータルコーディネートすることで、建物の外観や共用部の印象が劇的に向上し、物件の魅力を大きく高めることができます。

大規模修繕と同時に行いたい!おすすめバリューアップ工事5選

それでは、具体的にどのようなバリューアップ工事が効果的なのでしょうか。
ここでは、費用対効果が高く、居住者満足度や資産価値の向上に直結しやすいおすすめの工事を5つご紹介します。

1. エントランスの改修:マンションの「顔」を魅力的に

エントランスは、居住者や訪問者が最初に目にする「マンションの顔」です。
この空間が明るく、清潔で、高級感のあるデザインに生まれ変わるだけで、建物全体の印象は劇的に向上します。

具体的な工事内容

  • 床・壁・天井の素材変更(デザイン性の高いタイルやシート、間接照明の導入など)
  • 集合郵便受けの交換(デザイン性の高いもの、大型郵便物対応のものへ)
  • オートロックシステムの導入・更新(非接触キー、顔認証など)
  • 自動ドアの設置
  • 館名サイン(マンション名プレート)のデザイン変更

期待できる効果

  • 資産価値の向上: 内覧時の第一印象が良くなり、売買や賃貸で有利になります。
  • 防犯性の向上: 最新のオートロックシステム導入で、セキュリティレベルが向上します。
  • 利便性の向上: 自動ドアの設置は、ベビーカーや車椅子を利用する方、荷物が多い時に便利です。

費用の目安

工事の規模や内容によって大きく変動しますが、床材や壁紙の変更といった内装の刷新であれば50万円以下から、自動ドアの設置やデザインを大きく変更する場合は50万円~200万円以上かかることもあります。

表1:エントランス改修の費用目安

工事内容費用目安
内装(床・壁・天井)の変更30万円~100万円
集合郵便受けの交換20万円~80万円
オートロックシステムの導入80万円~200万円
自動ドアの設置50万円~150万円

※上記はあくまで目安です。建物の規模や仕様により変動します。

2. 共用廊下・階段の長尺シート化:安全性と美観を両立

多くの人が毎日利用する共用廊下や階段は、汚れや摩耗が目立ちやすい場所です。
従来のコンクリートや塗装仕上げから、防滑性ビニル床シート(長尺シート)に変更することで、安全性と美観を同時に高めることができます。

具体的な工事内容

  • 既存の床材(塗装、タイルなど)の上に長尺シートを施工
  • 階段部分への滑り止め(ノンスリップ)金物の設置

期待できる効果

  • 安全性の向上: 表面に凹凸加工が施されており、雨の日でも滑りにくくなります。
  • 美観の向上: デザインやカラーバリエーションが豊富で、明るく清潔感のある空間を演出できます。
  • メンテナンス性の向上: 汚れが付きにくく、清掃が容易になるため、日常の管理コストを削減できます。
  • 遮音性の向上: 歩行音が軽減され、階下への騒音問題の緩和にも繋がります。

費用の目安

施工面積やシートのグレードによって異なりますが、下地調整や端部処理などを含めると、共用廊下で1㎡あたり7,000円~8,000円程度、階段は1段あたり13,000円~14,000円程度が目安となります。

3. 断熱性能の向上:快適性と省エネを実現

近年のエネルギー価格高騰や環境意識の高まりを受け、住宅の断熱性能への関心は非常に高まっています。
大規模修繕は、建物の断熱性能を向上させる絶好の機会です。

具体的な工事内容

  • 窓サッシの交換(カバー工法): 既存の窓枠の上から新しい窓枠を被せて設置する工法。壁を壊す必要がなく、短時間で施工可能です。
  • 内窓の設置: 既存の窓の内側にもう一つ窓を設置する方法。比較的安価で高い断熱効果が得られます。
  • 外壁断熱改修: 外壁塗装と同時に、断熱材を付加する工事。

期待できる効果

  • 居住快適性の向上: 夏は涼しく、冬は暖かい室内環境を実現し、結露の発生も抑制します。
  • 光熱費の削減: 冷暖房効率が向上し、各住戸の電気代削減に繋がります。
  • 資産価値の向上: 省エネ性能の高い住宅は、市場で高く評価される傾向にあります。

費用の目安

窓の断熱改修は、工事内容や窓の大きさ・数によって大きく異なります。
内窓設置であれば1箇所あたり5万円~15万円、カバー工法による窓交換は1箇所あたり10万円~30万円程度が目安です。
国や自治体の補助金制度を活用できる場合も多いため、積極的に情報収集しましょう。

4. 防犯設備の強化:安心・安全という最大の価値を提供

「安全に暮らせる」ことは、住まいを選ぶ上で最も重要な要素の一つです。
防犯カメラの性能向上や、モニター付きインターホンの普及など、セキュリティ設備は日々進化しています。
大規模修繕のタイミングで、これらの設備を見直しましょう。

具体的な工事内容

  • 防犯カメラの増設・高画質化: エントランスや駐車場、駐輪場、エレベーター内など、死角になりやすい場所に増設。既存カメラも高画質なものに交換します。
  • モニター付きインターホンへの交換: 各住戸のインターホンを、来訪者の顔を確認できるモニター付きに更新します。
  • 共用部の照明をLED化・人感センサー付きに: 夜間の視認性を高め、侵入者を威嚇する効果も期待できます。

期待できる効果

  • 犯罪抑止効果: 防犯カメラや明るい照明は、不審者の侵入や犯罪を未然に防ぐ効果があります。
  • 居住者の安心感向上: 目に見えるセキュリティ対策は、居住者に大きな安心感を与えます。
  • トラブル発生時の証拠確保: 万が一の際に、記録映像が重要な証拠となります。

費用の目安

防犯カメラの設置費用は、カメラ本体と工事費を含め、1台あたり8万円~15万円程度が相場です。
ただし、屋外設置や配線工事が複雑な場合は追加費用がかかることがあります。 複数台をまとめて設置することで、1台あたりの単価を抑えられる場合もあります。

5. 宅配ボックスの増設・新設:現代のライフスタイルに対応

インターネット通販の利用が当たり前になった現代において、宅配ボックスはもはや必須設備と言っても過言ではありません。
特に単身者や共働き世帯が多い物件では、入居者満足度に直結する重要な設備です。

具体的な工事内容

  • エントランスホールや共用廊下などの空きスペースに宅配ボックスを設置。
  • 既存のボックスが常に満杯状態であれば、増設を検討。

期待できる効果

  • 入居者満足度の向上: 時間を気にせず荷物を受け取れる利便性は、大きな魅力となります。
  • 空室対策・競争力強化: 宅配ボックスの有無は、物件選びの際の重要な比較ポイントになります。
  • セキュリティ向上: 宅配業者を装った不審者の侵入リスクを低減できます。

費用の目安

宅配ボックスは、鍵の方式によって大きく2種類に分けられます。

  • 機械式(ダイヤル式): 電源不要で設置が比較的容易。本体価格と工事費を合わせて50万円~70万円程度が目安です。
  • 電気式(オンライン管理式): 操作パネルで管理し、セキュリティ性が高い。本体価格と工事費を合わせて90万円~110万円以上が目安で、別途ランニングコストがかかります。

【番外編】検討したいその他のバリューアップ工事

上記5選のほかにも、建物の特性や居住者のニーズに合わせて検討したいバリューアップ工事は数多くあります。

インターネット環境の高速化

在宅ワークや動画視聴が一般化した今、高速で安定したインターネット環境は必須です。
建物全体に光回線を導入したり、最新の通信方式に対応させたりすることで、物件の魅力を高めることができます。
マンションタイプの工事費用相場は15,000円~30,000円程度ですが、建物の設備状況によって変動します。

バリアフリー化の推進

居住者の高齢化が進んでいるマンションでは、バリアフリー化が重要な課題となります。
エントランスのスロープ設置、共用廊下や階段への手すり設置など、小さな配慮が住みやすさを大きく向上させます。

駐輪場の整備・増設

自転車の所有台数が増え、駐輪場が煩雑になっているケースも少なくありません。
ラック式に変更して収容台数を増やしたり、屋根を設置したりすることで、美観と利便性が向上します。

バリューアップ工事を成功させるための3つのポイント

魅力的なバリューアップ工事ですが、やみくもに実施しても効果は半減してしまいます。
成功のためには、以下の3つのポイントを押さえることが重要です。

特に、専門的な知識が求められる工事計画や施工会社の選定においては、信頼できるパートナーの存在が不可欠です。
例えば、大規模修繕コンサルティングで豊富な実績を持つ専門家集団である株式会社T.D.Sの評判や特徴をまとめたこちらの記事を参考に、どのようなコンサルティング会社があるのかを調べてみるのも良いでしょう。
信頼できるパートナーを見つけることが、株式会社T.D.Sのような専門家と共に成功への第一歩を踏み出す鍵となります。

1. 居住者のニーズを的確に把握する

どのような設備を求めているか、どこに不便を感じているかは、実際に住んでいる居住者が一番よく知っています。
工事を計画する前にアンケート調査などを実施し、ニーズを把握することが不可欠です。
「セキュリティを強化してほしい」「インターネットが遅い」といった具体的な声を集め、優先順位を決定しましょう。

2. 長期修繕計画との整合性を図る

バリューアップ工事は、長期修繕計画の一環として捉えるべきです。
特に2回目以降の大規模修繕(築24年~30年頃)は、建物の機能や設備が時代遅れになりがちなため、バリューアップを検討する最適なタイミングと言えます。
将来的な修繕積立金の残高を考慮し、無理のない資金計画を立てることが重要です。

3. 補助金・助成金を積極的に活用する

国や地方自治体は、省エネ改修やバリアフリー化、耐震補強など、特定の工事に対して補助金や助成金制度を設けている場合があります。
例えば、窓の断熱改修には「先進的窓リノベ事業」などの大型補助金が用意されています。
これらの制度をうまく活用することで、費用負担を大幅に軽減できる可能性があります。
自治体のホームページを確認したり、工事会社に相談したりして、利用できる制度がないか必ず確認しましょう。

まとめ:計画的なバリューアップで、選ばれ続けるマンションへ

大規模修繕は、単に建物を維持するためだけの工事ではありません。
時代の変化と居住者のニーズを捉え、適切なバリューアップ工事を同時に行うことで、マンションの資産価値を未来へと繋ぐための戦略的な投資となります。

今回ご紹介した5つの工事は、いずれも費用対効果が高く、多くのマンションで導入が推奨されるものです。
もちろん、最も重要なのは、ご自身のマンションの状況や居住者の声に耳を傾け、最適なプランを練ることです。

大規模修繕という大きな節目を、ただの「出費」で終わらせるのではなく、資産価値を高める「投資」の機会と捉え、計画的に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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